【戦場のヴァルキュルア4】シリーズのリブート的作品としても進化に乏しくストーリーが残念|40時間プレイレビュー

TOTAL

2.8

戦場のヴァルキュリア4

商品レビュー

  • 【BLiTZ】システムの面白さリスト
  • アニメ調の温かみのあるグラフィック
  • 一部演出がカット不可
  • 後だしジャンケンが多いバトル
  • やや盛り上がりに欠けるストーリー

3

ゲーム性

2

快適性/UI

3

グラフィック

3

音楽

初代《戦場のヴァルキュリア》から10年ぶりに据え置きハードに戻ってきたシリーズ最新作。
(シリーズ2,3作目はPSPで発売)

初代以来の広大なMAPによる戦闘により、本作の持つ本来の魅力が戻ってきたと言える。

物語の時代は、シリーズ1,3と同じく「第二次ヨーロッパ大戦」。
シリーズ1,3は『ガリア公国』視点で描かれたが、本作は『連邦軍』視点で描かれている。
(ただし本作の主人公たちも出身は『ガリア公国』である)

シリーズ3で増えた兵科などを5つに整理(一部兵科を削除)したあたり、本作は改めて据え置き機の《戦場のヴァルキュルア》のリブート的な印象を受ける。

良くも悪くも初代を踏襲していることから、シリーズファンは安心して遊べる一方、“進化”と言える箇所が少なくシリーズとしてマンネリ感が出てしまっている。
(時代もシリーズ1,3と同じのためストーリー大局におけるサプライズ要素がない)

この記事の内容

タイトル情報

製品名戦場のヴァルキュリア4
プラットフォームPlayStation®4|Nintendo Switch™
ジャンルアクティブ・シミュレーションRPG
発売元セガ
開発元セガ
発売日2018年3月21日
CEROC(15歳以上対象)

《戦場のヴァルキュリア4》の評価

各要素に分解して《戦場のヴァルキュリア4》の評価を記載します。
冒頭の評価に沿って解説していますが、プラスαの要素として【その他】の項目を用意しています。

ゲーム性:★★★☆☆

シミュレーションとアクションが融合した本作オリジナルの『BLiTZ』システムは、初代の時点で完成度が高く本作においても安心して遊べることができます。

しかし逆に言えば初代から進化の跡が見えず、良くも悪くも「いつも通りのBLiTZ」でしかありません。
新しい兵科である『擲弾兵』が追加され、前作から一部の兵科が削除されたものの、初代に近くなったのみで大きな変化とは言えない状態。

シリーズを通して根底をなすシステムが変わらない以上マンネリ化は避けられておらず、もう少し新作としての変化・追加が欲しかったところ。

またバトルの調整もやや大雑把であった印象。工夫の余地は少なく、最善手以外が非効率すぎるMAPが散見されました。
おそらくコレもバトルシステムがマンネリ化していることに起因しているのではと感じます。

『BLiTZ』自体は優れたシステムのため、次回作では何かしら進化ポイントを提示して欲しいですね。

快適性/UI:★★☆☆☆

UIの使い方は従来シリーズを踏襲していますが、気になったポイントが2点あります。

  • 訓練や開発などを選択した際の会話がカットできない
  • 訓練や開発と遊撃戦闘が別ページ扱いとなりいちいち遷移するのが面倒

このように細かい点でユーザビリティにおける配慮が欠けている箇所が見受けられました。

画面遷移におけるロードも地味に長く、積み重なることでストレスになるポイントでもありました。

グラフィック:★★★☆☆

アニメ調の独特なグラフィックと、SEを文字で表現したマンガ調な演出は従来シリーズ通り。
本作の特徴を表しており問題ないのですが、PS3でも表現できていたことそのままなので、ここでも進化と思えるポイントが感じられず。

ただし「本作はこれで良い」と言えなくもないため、必ずしも明確なマイナスポイントではないかなと思ったりもします。

音楽:★★★☆☆

BGMでストーリーを引っ張るような作品ではないため、もともとBGMは印象に残りづらい作品ではありました。

SEも従来シリーズと変わらず、クリアした際のBGMなども旧作から変化なし。
あまりにも従来シリーズ通りなので、より無味乾燥な印象となりました。

ここもやはりもう少し進化やチャレンジしても良かったポイントではないかと思います。

その他

ここで取り上げたいのが本作のストーリーについて。
ネタバレは避けたいと思いますので核心にせまることは言及しません。

まず何よりストーリーが面白くありません。
評判の悪かったシリーズ2作品目と同じレベルで悪かったと断言できます。

主人公やヒロイン、敵キャラクターなど、ほとんどのキャラクターが魅力的に描かれていません。
それらはすべて『人物の心情や過去に起きた出来事の説明が不足している』ことに起因しています。

キャラクターの設定や位置づけが悪い訳ではなく、彼らの身の上で起きたことに対する説明責任をシナリオライターが放棄しているのです。

各キャラクターの細かい心情を説明することを避けたかったとしても、それ以上に描かないとキャラクターとして矛盾したり、説得力が薄れるようなことの方を避けないといけません。

同じくセガから近年発売された《新サクラ大戦》でも同じような傾向が見られたのですが果たしてコレが偶然なのかどうか……。

本作のオススメ度は?

ここまでの内容を読んでわかる通り、本作のオススメ度は高くはありません。
《戦場のヴァルキュリア》が好きでシリーズを網羅したいと思える人以外にはオススメしません。

《戦場のヴァルキュリア》シリーズに初めて触れたいという方は、素直に初代のリマスター作品である《戦場のヴァルキュリア リマスター》をプレイすることをオススメします。

《戦場のヴァルキュリア》シリーズは、戦争を描くうえで主要キャラクターの心情の変化を描写することは避けて通れません。
本作はそれをおろそかにしており、小手先の派手さや演出で誤魔化しているようにも見えます。

ゲームシステムの進化が乏しいことは許容できるとしても、シナリオ部分を許容することはできません。

次回作があるのであれば、シナリオ改善を最優先事項として取り組んで欲しいと思います。

超ネタバレ!ストーリーの不満点について

※ここから先は《戦場のヴァルキュリア4》のネタバレが多く含まれています。

本作のストーリーに不満を感じた点が幾つか存在します。
本作の感想レビューには欠かせない要素のため記しておきます。

ちょっとした本作に対する愚痴と思ってください……ごめんなさい。

クロードが『弱虫クロード』と呼ばれていたが、『弱虫』と言われるほどひどい行為ではない事実。

火事の中を助けに行かないなど、何ら不思議なことではない。大人になってまで『弱虫』と言われて避難されるほどの行為ではない。
八つ当たりだとしても、レイリィの性格の悪さが表れているように感じ、ヒロインとして好きになれない。

カイ(リナ)の裏切り行為により大勢が犠牲になったが、簡単に許されて見逃される。

カイ(兄)を責めるような気持の持ち主であるクロードくらいは、隊長としてカイ(リナ)の処遇について悩むくらいの描写はあって然るべきであった。
再び裏切らないという保証もないのに幼馴染というだけであっさりと許してしまうのは、責任感のあるキャラとして描かれているクロードに相応しくない。

カイ(リナ)がカイ(兄)に逆らえない理由の描写がない

カイ(兄)の命令に逆らえないという理由だけで大勢を犠牲にしたうえに、カイ(兄)に逆らえない理由が描かれない。
おそらく過去のトラウマがあるレベルの行為を強いられているのだから、本編でしっかり描くべきである。

クロードが最後にセンチュリオンを単純に起爆させる気持ちに至った経緯が弱い

アンジェリカの犠牲・敵国とはいえ帝国の首都で起爆することによる帝国民の多数犠牲を払ってまで起爆させるような性格ではなかったはず。
ストーリーの経緯を考えると、てっきり起爆させずアンジェリカとレイリィとで逃げるのかと思っていたらあっさり起動しようとしていて驚いた。
彼が起爆するに至った心情の変化は多少は描かれているものの、豹変とも言えるべき心情の変化の割に変化に至る描写が弱すぎる。

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この記事を書いた人

ゲーム大好きパパゲーマー『まげる』が、独断と偏見でお送りするゲームブログです。

メインはプレイしたゲームの感想レビューとなり、ゲームに特化した記事を投稿しています。

ゲームに対しては甘口ですが、開発者に対しては辛口傾向にあります。

一応、10年以上ゲーム業界で働いているゲーム屋でございます。
(だから開発陣には身内感あってちょっと辛口)

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