【新サクラ大戦】14年ぶりの新作は欠点もあるが”サクラ大戦”らしさもあり!|40時間プレイレビュー

TOTAL

3.7/5

新サクラ大戦

商品レビュー

  • 豪華声優陣と魅力ある歌(BGM含む)
  • アクションとなり爽快感のある戦闘パート
  • 帝都を散策できるようになったアドベンチャーパート
  • 世界華撃団大戦という茶番
  • 構成・内容ともにかなり雑なシナリオ

4/5

ゲーム性

3/5

快適性/UI

4/5

グラフィック

4/5

音楽

2005年に《サクラ大戦V》が発売されてから14年……。

『新』と銘打って発表された新シリーズに歓喜したおっさんプレイヤーはかなりの数がいたはず。

結果として……個人的にはしっかり「サクラ大戦」していると感じられ、不満よりも満足が上回った作品となっていました。

従来のシミュレーションバトルからアクションへと生まれ変わった戦闘パート。

従来のバトルは1戦闘の時間が増長になり「かったるい」という印象を与えていましたが、本作はアクションになりサクサク快適に。

難易度が低すぎるという問題はあるものの、旧作の抱えていた問題と比べたら本作の超簡単アクションバトルの方が爽快感がありプレイしていて楽しいと感じました。

久保帯人氏のキャラクターも可愛く、音楽も田中公平氏の変わらぬクオリティで満足度も高い。

その中で惜しむらくはシナリオのディテールの弱さ。

詳しくはこの後の詳細で記載するが、新旧の橋渡しの部分の弱さが目立っており、一部の「サクラ大戦ファン」が批判するのも無理はないと感じる出来に。

「ヒットした旧作がありつつ、それと同じ世界で展開する必要がある」

という足かせがある中での新作なので、どのようにしても旧作ファンからの反発は避けられない中での挑戦。

正直、厳しいミッションだったと思いますが、「旧作の扱い」以上に脇の甘さが目立っていたので、次回作があるなら改善して欲しいところ。

残念な面はあるものの、それでも「サクラ大戦」の雰囲気は出ていたので「惜しい」と感じた本作。

シナリオ面の不満は前作である《サクラ大戦V》もお世辞にも「良い」と言えないことを考えれば、まずは『新』となり復活したことを喜びたい。

この記事の内容

タイトル情報

製品名新サクラ大戦
プラットフォームPlayStation®4
ジャンルドラマチック3Dアクションアドベンチャー
発売元セガ
開発元セガ
発売日2019年12月12日
CEROC(15才以上対象)

《新サクラ大戦》はどんなゲーム?

隊長である『神山 誠十郎』を操作して物語を進めていきます。

普段は帝国歌劇団のスタッフとしてメンバーと接し、敵と戦う際には帝国華撃団の隊長としてメンバーを率いて戦います。

本作は大きく2つのパートに分かれています。

  • アドベンチャーパート
  • アクションパート

アドベンチャーでは帝国華撃団を始めとする登場人物との交流を深めていく。

シナリオが進み敵との戦闘に突入すると『霊子戦闘機(霊子甲冑)』と言われるロボットに乗り込みアクションバトルとなる。

このように【アドベンチャー>(物語後半)>アクションバトル>アドベンチャー>次のお話】が基本的なゲームの流れ。

これは旧作《サクラ大戦1~5》と同じであり、次のお話に行く前に【次回予告】としてアニメのような演出が入ることも踏襲されています。

アドベンチャーパートでは登場人物たちと交流が持て、会話の途中で挟み込まれる選択肢によって好感度が上下。

特に帝国華撃団のメンバーの好感度は、アクションパートやエンディングに影響があるため、他の登場人物よりも重要に。

旧作では華撃団のメンバー以外に好感度の上下はありませんでしたが、本作では華撃団のメンバー以外も好感度が採用されています。

アクションパートは『霊子戦闘機(霊子甲冑)』に乗り込み専用ステージにて敵と戦います。

弱攻撃・強攻撃・必殺技・ジャンプ・回避・ダッシュなど、一般的なアクションゲームで採用されているようなアクションを行うことが可能。

基本的には神山+華撃団メンバーの誰かの2名でコンビを組んでステージを攻略していきます。

最奥にいるボスを倒すことでステージクリア。

戦闘はクリアタイム等で評価が算出されるようになっており、評価によってコンビを組んだ華撃団メンバーの好感度の上昇値が変わります。

こちらの評価制度も非常に甘く設定されており、よほど酷い操作をしない限り、最高評価の「天晴」を取ることが可能です。

本作と旧作の最大の違いは、大帝国劇場の外にも任意に出かけることができるようになったこと。

旧作はイベント以外では大帝国劇場内で過ごすことになり、帝都の各スポットに任意に移動することはできませんでした。

本作は帝都の各スポットに任意に移動することが可能となっており、それにより大帝国劇場外のイベントも発生させることが可能。

より帝都で活動していることを感じられるようになっています。

私が《新サクラ大戦》に肯定的な理由

《新サクラ大戦》は、巷では賛否両論であり否定的な意見も多く見受けられるゲームです。

ですが、私は本作《新サクラ大戦》を楽しめた一人。

確かにシナリオは「ひどい」と言えるほど突っ込みどころが満載です。
(※本ブログの最後にシナリオについて言及しています)

同じくサクラ大戦のファンであるうちの妻も隣で見ながら「あまりプレイしたいと思えなかった。」と言うほど。

それでも私は《新サクラ大戦》に好意的な印象を受けました。

一番の理由はサクラ大戦らしさ

音楽の田中公平氏を続投させたことで、音楽がしっかりしていたこと。

特に『檄!帝国華撃団<新章>』は、懐かしさを感じつつも新鮮な気持ちも与えてくれる素晴らしい主題歌でした。

そこから始まる本作は、プレイしていると確かに《サクラ大戦》なのです。

先ほども書いた通り、シナリオの欠点はありますがしっかり《サクラ大戦》をしているのです。

その意味において、開発陣からの《サクラ大戦》を作るという気持ちを私は感じることができました。

旧作ファンお馴染の「勝利のポーズ 決め!」

そのため、私はプレイしている時に終始「ああ、サクラ大戦をプレイしているな~。」という気持ちだったんです。

それゆえに満足したんでしょうね。

それは《新サクラ大戦》だけの力ではなく、むしろ旧作の《サクラ大戦》シリーズの力なんだと思います。

本作は確かに粗がいっぱいあります。旧作のファンが怒るのも理解できます。

しかし、復活したサクラ大戦の灯は、本作で消えて欲しくないというのが私の気持ちです。

それくらい《新サクラ大戦》の華撃団も私は好きになりました。

本作のオススメ度は?

本作のオススメ度は2パターン

  • 旧作を知っている人:60%
  • 旧作を知らない人:70%

私自身は肯定的ですが、旧作ファンとしては許せない点も多く見受けられるので上記としました。

もしかすると旧作を知らない人の方が素直に楽しめる可能性が高いとも思っています。

シナリオについてこの後に散々書いていますが、それでも私はお伝えしている通り本作に対してはポジティブ。

冒頭にもポジティブなポイントは記載していますが、それに加えてキャラデザ変更は大きかったかなと。

久保先生に変更したことでフレッシュで可愛いキャラクターになったと感じています。

それ以外にも、やや面倒であったシミュレーションバトルから、お手軽アクションになったことも大きい。

サクラ大戦にバトルのやり込みは期待していないため、これくらいライトアクションになったのは個人的には満足。

なお戦闘の編成は3体、僚機もシナリオ強制枠以外は自由に選択できるようにしてくれたらよりグッドでした。

個人的にちょっと気になったポイントとして、神山がなんか女慣れしているんですよね。

男ばかりの部隊で隊長をしていたはずなのに、女性に対して抵抗がないというか、扱いが上手いというか。

ナチュラルにモテ男なのかもしれません。その意味で大神や大河とも全く違った隊長だったので、ある意味でグッドポイントかもしれませんね。

普通にイケメン

細かいブラッシュアップポイントを対応してくれたら、次回作《新サクラ大戦2》は良作になる予感はあります。

《新サクラ大戦2》は影も形もない訳ですが……。

売上本数が約18万本なので続編があるかどうかは微妙なところ。

既にここまで認知されているIPで、1の評価がそこまで高くないとなると2の売上本数は下がる可能性の方が高いですからね。

セガのプロデューサーの頑張りに期待しつつ、楽しみに待つとしましょう。

この後、シナリオについて書いていますが、非常に長くなってしまったので気になる方のみ読んでください。

《新サクラ大戦》のシナリオについて言及

《新サクラ大戦》の最大の問題点はシナリオにあります。

本編の10年前に起きた『降魔大戦』において、もう1つの帝都である『幻都』に「降魔皇」を封印。
帝国・巴里・紐育のメンバーはひとりを除き「降魔皇」と共に『幻都』に封印されてしまった。

これにより本作の物語開始時においては、当時の決戦に不参加となった「神崎すみれ」以外は、『幻都』に封印されたため帝都には不在という状況を作り出しました。

個人的に、この内容自体に大きな突っ込みはありません。

旧作メンバーを「登場できないようにする」ということが大切であり、そのための設定であることは間違いありません。

登場させないための理由としては、当時の声優陣が豪華であること。

例えすべてのメンバーが「引退」していたとしても、登場できる状況で登場させないと明確な不満に繋がるでしょう。

巴里・紐育のメンバーは海外ということで未登場でも許容されるかもしれませんが、帝国華撃団のメンバーはそうはいきません。

何とかして彼女らを全員登場しないシチュエーションにすることは開発の都合において命題だったのかもしれません。

ここで本作の残念ポイントのひとつとして、旧作メンバーをどうにかして『幻都』から救い出そうという行為が見られなかったことが挙げられます。

旧作メンバーを助け出すこと=「降魔皇」を復活させることとイコールとなるからか、誰ひとりといsて旧作メンバー救出に関する発言をしません。

10年間、その方法を模索し続けているということもありません。少なくとも一切の説明もありません。

すみれさんもただ「待っている」「いつかまた会える」と信じているだけの状態。

そこか寂しくもあり「本当にそれでいいのか?」と思いました。

そして世界華撃団大戦という催しもの。

世界と銘打っている割に、製作の都合から中国・倫敦・伯林しかユニークキャラクターが登場しない。

しかも、世界華撃団大戦が3on3にも関わらずユニークキャラクターは各国で2名ずつのみ。

この時点で突っ込みどころ満載ですが、(大事なことなのでもう一度)製作の都合なのでグッと飲み込むとしました。

それよりも問題なのが、大会の試合の途中で「プレジデントG」という世界華撃団連盟の長の一言でルールが変わってしまうこと。

正直、その描写を見た私は「はあ? 有り得んだろう。なんで観客もワーワー言ってるの? みんな洗脳でもされているの?」と思ったほど。

世界華撃団大戦は競技であり、本編で描かれるのは第三回大会。

競技とはルールが定まっているなら成り立つのであって、例えば連盟の長であろうが大会途中でルール変更なんて許される訳がありません。

何より大会中にレギュレーションが変わることは、最もやってはいけない行為。

そんなことをしたら、選手はもちろん観客からも大ブーイングなはずなんですよ。

そこを誰も止める描写もなく、ただただルールが即変更になってしまった。

この辺りの描写が非常に雑なのです。

例えば『側近(副会長)のようなポジションの人間が止める→プレジデントGが強引に押し通す』ような演出があれば、プレジデントGという人物の傲慢・強引さがより際立ったでしょう。

そのような描写もないことから「世界華撃団大戦は、プレジデントGが私財で行っている個人的な大会なの?」と思えるほどショボく見えてしまったのです。

そもそも世界華撃団大戦というもの自体にセンスが無いと感じてしまうのに、そのうえでこれですからね……。

このような点をおざなりにはして欲しくないです。

そして、ここで出てきた「プレジデントG」について。

この人物こそ本作の黒幕なのですが、黒幕と明かすまで本当に描写が少ない。

少なすぎて黒幕と明かされた後も、彼に対して何の感情も抱けず、オブジェクトと変わらない存在と思えるほど。

「プレジデントG」はなかなか優秀な奴だったはずなんですよね。

伯林華撃団を操ったような力を使ったとしても「降魔大戦」以降に発足された世界華撃団連盟の長にまでなった人物です。

設定としては「周りに気づかれていなかった」もしくは「側近は上級降魔で固めた」ことで、今日までやり過ごせていた人物なはずなのです。

そういった「プレジデントG」の有能さを描写していれば、より「恐るべき存在」として表現できたはずなのです。

それを怠ったことで、本作のラスボスは非常に薄っぺらい存在となってしまいました。

そしてシナリオとして最大の問題点は「個別シナリオの薄さ」です。

《サクラ大戦》シリーズは、話ごとに主軸となるキャラクターが決まっており、そのシナリオを通じて隊長との絆が深まる流れになっていました。

しかし、本作《新サクラ大戦》では、そのセオリーを壊してしまったのです。

第1話は全体の説明的なシナリオ、第2話が『クラリス』、第3話が『あざみ』とここまでは旧来通り。

そして第4話は『初穂』が主役となると思いきや、『初穂』はサブ的な扱いでメインは『さくら』に。

つまり『初穂』には、『初穂』に焦点を充てたシナリオがなくゲームが終わってしまうのです。

なお『アナスタシア』にもありません。

『初穂』は単純に可哀想であり、『アナスタシア』は個別シナリオを用意することで後々の展開への伏線にもなったであろうにやらなかった。

シナリオ全体の事情があったにせよ、ここは従来を踏襲して欲しかったという気持ちになりました。

以上のように、本作《新サクラ大戦》において、シナリオに突っ込みどころが多数存在しています。

次回作ではシナリオ構成とシナリオライターは変えて欲しいというのが本音です。

《サクラ大戦》らしさを分かっていないというよりも、単純にこの手のシナリオを書くには力不足と感じました。

新サクラ大戦_ブログ表紙

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この記事を書いた人

ゲーム大好きパパゲーマー『まげる』が、独断と偏見でお送りするゲームブログです。

メインはプレイしたゲームの感想レビューとなり、ゲームに特化した記事を投稿しています。

ゲームに対しては甘口ですが、開発者に対しては辛口傾向にあります。

一応、10年以上ゲーム業界で働いているゲーム屋でございます。
(だから開発陣には身内感あってちょっと辛口)

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