【十三機兵防衛圏】昭和+SF+ロボット+女子高生な最高傑作|50時間プレイレビュー

TOTAL

4/5

十三機兵防衛圏

  • クオリティの高いグラフィック
  • 先が気になるストーリー展開
  • 魅力的なキャラクターたち
  • バトルの戦略性の薄さ
  • 簡易的すぎるバトルシーン

4/5

ゲーム性

4/5

快適性/UI

5/5

グラフィック

3/5

音楽

2015年に初出してから約4年の月日を経てようやく発売されたタイトル。

これまでのヴァニラウェア開発で多かったアクションよりも、アドベンチャータイトルの方がバニラウェアが親和性が高いと思える。

その唯一無二のビジュアルから紡がれる謎多き物語に引き込まれ、プレイを中断するタイミングを見失う。

物語も難解に見えてその実シンプルであり、結末に関しても消化不良にもならないようにまとまっている。

戦闘もシンプルな画面ながら想像以上に爽快感とやりごたえがあり、戦闘だけでもずっとやっていられるほどの面白さがある。

近年発売された日本のPS4タイトルの中でも、トップクラスに面白いタイトルであることは間違いありません。

この記事の内容

タイトル情報

製品名十三機兵防衛圏
プラットフォームPS4
ジャンルドラマチックアドベンチャー
発売元アトラス
開発元ヴァニラウェア
発売日2019年11月28日
CEROC(15歳以上対象)
Metacritic(メタスコア)86
Metacritic(ユーザースコア)8.7
Amazonレビュー4.7

絶妙に絡み合う3つのモード

本作は【追想編】【崩壊編】【究明編】の3つのモードに分かれています。

  • 【追想編】はアドベンチャーモード
  • 【崩壊編】はバトルモード
  • 【究明編】は図鑑・用語集

以上のような役割分担となっています。

通常のゲームですと、アドベンチャーを進めつつ途中でバトルが挟み込まれている形式が多いと思いますが、本作はアドベンチャーはアドベンチャー。バトルはバトルと明確に分かれています。

【崩壊編】(バトル)では戦闘前の簡単な会話シーンはあるものの、【追想編】(アドベンチャー)では一切バトルは発生しません。

【崩壊編】では既に13人いる主人公たちが揃っており、『機兵』と呼ばれるロボットに登場して謎の敵からターミナルと呼ばれる施設を守る戦いを繰り広げることになります。

【追想編】では、13人が『機兵』に登場する以前の物語となっており、基本的に13人が「どうして機兵に乗ることになるのか。」「どうして機兵に乗って戦う必要があるのか。」が描かれていきます。

【崩壊編】を進めないと【追想編】も先に進めなくなるなど、【追想編】と【崩壊編】は相互作用な関係になっています。

【追想編】も、13人のうち一人の物語をひたすら進めることはできず、Aの進行度を進めないと、Bの物語が開放できないような仕様になっています。

つまり、ビジュアル等で気に入ったメンバーのみを攻略できないことから、必然的にすべてのメンバーの物語を見ていくことになります(これはある意味、本作の欠点かもしれません)。

これは13人の主人公たちの物語が巧妙に絡み合っていることから、非常に効果的な縛りとなっており、物語の全体感を掴みやすくなっている要因でもあります。

【崩壊編】では13人がすべて揃っているのでただのネタバレになっていると思いがちですが、逆に絶妙に説明不足になっているため、むしろ「どうして13人が仲間に?」と思い【追想編】がプレイしたくなる仕組みになっています。

アドベンチャーとバトルがそれぞれ独立したシステムで、お互いのモードをこれほどプレイしたくなるゲームに私は初めて出会ったかと思います。

そして【究明編】

これは開発の人間が「追想編、崩壊編を見ただけでは物語が理解できない。」という配慮で、物語を補完する意味で用意されたモードとのこと。

【追想編】を整理してくれる記録モードのようなもので、設定などウル覚えだったとしても【究明編】で再確認することで内容をより正確に理解できるものとなっています。

【追想編】を進めることで順次項目が開放されていく

特に、ゲームをゆっくりプレイされる人は【追想編】で語られる内容が多岐に渡るためいつまでも覚えていられません。

そのため記憶の補完用として【究明編】があることで物語をより正確に理解して進められると思います。

見た目は簡素だけどハマる戦闘システム

本作のバトルはコマンド方式のリアルタイムストラテジー方式となっています。

ロボットモノなのに戦闘シーンでロボットのグラフィックがほとんど出てこないのでPVの段階では拍子抜けするような印象でしたが、プレイしてみれば印象は一変。

シンプルな画面なのに楽しめてしまう戦闘モードであることがわかります。

物語の背景的に無数の敵が攻めてくるという設定のため、自然と無双のような一掃感を味わうことになります。

そこで秀逸なのが、画面がシンプルなのに爽快感があること。

大量の羽虫のような敵機が、花火のように一斉に爆破されていくのが非常に気持ち良い。

私個人としては、無駄なグラフィックを省いたからこそのスピード感と爽快感であると考えています。

また、ステージ型であることを活かして、ステージが進むごとに新しい敵も増えていき難易度が上がっていく作りになっています。

どこかのステージで詰まったとしても、どのステージも繰り返しクリアして経験値を貯めることが可能なため、機体やパイロットがパワーアップすることでいつかはクリアできる仕組みになっています。

その難易度の上がり方がちょうどいいんですね。

「アドベンチャーは好きだけどストラテジーは苦手」という方でも安心して遊んでもらえるようになっています。

本来、アドベンチャーとストラテジーとではプレイする層が異なります。

本作は明らかにアドベンチャーがメインのため、ストラテジーとしてはかなり緩くアドベンチャー層がプレイしても問題のない難易度に納めています。

それもあり、ストラテジーとしての戦略性はかなり低いです。

しかし総合的に見れば、上記した理由含めてそれで正解であると私は感じました。

なお、本作の戦闘を「ソシャゲのようだ」と評している方もいましたが、むしろそれは正しくありません。むしろ全くの逆です。

昨今のソシャゲで本作のような戦闘システムは基本NGとなります。

理由としてはユニットを購入させるため、ユニットがほとんど表示されない本作のような画面では購買意欲を高められないためです。
(ソシャゲはユニット系ガチャで利益を出しているタイトルがほとんどのため)

よってこの戦闘システムは本作のようなコンシューマだからこそ成しえたと考えています。

「ヴァニラウェアだから」という不安はあった

ヴァニラウェアらしいビジュアルで期待を煽りつつも1つの懸念もありました。

同社開発の《ドラゴンズクラウン》がそうなのですが、美麗なビジュアルが影響してか内容が薄くなる傾向にあります。

そんなヴァニラウェアがアドベンチャーということで、ビジュアルだけの内容がいまいち薄い作品になるんではないかと。

結果として、そんな思いは見事に裏切られました。

プレイ時間としては50時間を優に超え、アドベンチャーもかなりお腹いっぱいになるボリューム。

ヴァニラウェアの評価がガラっと変わった作品にもなりました。

こちらのインタビューを読んで頂けると分かるのですが、今後おそらく同じような作品は生まれてこないんじゃないかと。

それほど気合と執念と気持ちが詰まった作品であり、それが見事に結実した結果が本作のヒットに繋がったのかと思います。

(気合や執念、気持ちを込めても、失敗するのがゲーム開発なので)

本作のオススメ度は?

本作はとくにアラフィフ(50歳前後)の人にプレイして欲しいタイトルです。

本作のディレクターである神谷氏がそうなのですが、80年代に学生であった人たちがプレイすることで、当時の情景を思い出してより作品にのめり込めること間違いありません。

(私の学生時代は90年代なので、私から見てもちょっと古臭い)

80年代を強調していますが、物語の舞台となるのは80年代だけではありません。

ですが学生のイメージは80年代を中心に構成されているため、80年代の時に学生であった方は非常に懐かしい気持ちになるのではないでしょうか。

「じゃあ20代の私は楽しめないの?」「10代がプレイすると面白くない?」と言えば全くそんなことはありません。

本作は基本SF作品なので、若い世代の人でも充分に楽しめること間違いありません。

その代わり、一部に好き嫌いが分かれる表現はあったりするので、その辺りは好みかなと思います。

(詳しくはネタバレになるので言いませんが)

本作は2019年に発売されたゲームタイトルの中で、間違いなく3本の指に入る傑作タイトル。

上記した通り好みの問題はあるものの、私個人としては胸を張ってオススメできます。

未プレイの方はこの機会にぜひ!

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この記事を書いた人

ゲーム大好きパパゲーマー『まげる』が、独断と偏見でお送りするゲームブログです。

メインはプレイしたゲームの感想レビューとなり、ゲームに特化した記事を投稿しています。

ゲームに対しては甘口ですが、開発者に対しては辛口傾向にあります。

一応、10年以上ゲーム業界で働いているゲーム屋でございます。
(だから開発陣には身内感あってちょっと辛口)

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